三江線惜別の旅(1)

はじめに
2017年7月、当時廃止が表明されていた三江線に乗る旅に出た。手始めに、岡山の路面電車と可部線を乗りつぶし、天空の駅として有名だった宇都井を訪問。三次に戻って1泊し、翌日に江津までを乗り通した。帰り道は出雲大社に寄り道して、伯備線を経由して戻ってきた。行程は3泊4日と、距離にしては余裕のあるプランにしたが、結果的にこれが奏功した。というのも、肝心の三江線で思わぬアクシデントに見舞われたのである。さらに出雲の地では、神の怒りに触れたかのような大雨に降られるなど、何かと波乱含みの旅となった。

キーワード
岡山電気軌道、可部線、三江線、宇都井駅、温泉津温泉、一畑電車、出雲大社、旧大社駅、伯備線

目次
(1)・・・1日目、2日目←このページ
(2)・・・3日目
(3)・・・4日目

1日目 京都→岡山→福山
・岡山電気軌道を乗りつぶし、中島遊廓跡を見学
2017年7月下旬、当時ベースとしていた京都から11時30分発の新快速に乗り姫路へ。さらに相生で乗り換えて岡山に向かった。18きっぷ期間の土曜日だったが、いつもなら利用者が集中する相生からの列車はさほど混雑しなかった。岡山には14時半ごろ到着。日差しがきつく、とても暑い。これから岡山電気軌道(路面電車)を乗りつぶす。路面電車は駅前に乗り入れておらず、交差点を横断した道路の中央にある電停から乗車する。二つの行き先により乗り場が左右に分かれており、降車ホームも別に作られている。まずは、県庁通り近くにある「だてそば」で昼飯を食べるため、東山行きに乗る。運転士から1日乗車券(400円)を購入。日付を削るスクラッチ式である。ICカードは利用可能だが、関西圏以外のものには対応していない。

県庁通りで下車し、1本西側の道を南下すると日本家屋を模した造りの「だてそば」があった。クレイジーケンバンドののっさんのブログで知った。店内は狭く、カウンターに座る。注文したのは中華そばとかつ丼のセット。味はどちらも期待したほどではなかった。再び県庁通りの電停に戻る。途中、宇野バスのターミナルがあり、建物に「う」をかたどった社章?があり印象的だった。どことなく渦潮っぽいが、鳴門海峡は遠い。柳川で乗り換えて、清輝橋へ。ホームに「路面電車インフォメーション」という案内装置があり、次は低床車両の「MOMO」が来るとのことでそれを待つことにした。

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欧州のトラムを思わせる、スタイリッシュなデザインの車両である。連接構造のため、低床車両にありがちな乗車定員の不足もない。また、クロスシートが配置されているので乗り鉄としてはとてもありがたい。ただ、背もたれが木材のためかけ心地は良くない。デザインの一環かコスト削減かわからないが、そもそも長時間の乗車は考慮されていないのだろう。

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再び柳川まで戻り、東山行きに乗り換え。西大寺町で下車し、中島遊廓跡を散策する。京橋を渡った先にある二つの中州に遊廓の跡が残っている。このブログ内では豊橋の東田遊郭を取り上げたことがあったが、筆者は全国の遊郭跡を巡るのが趣味の一つで、とりわけこの時期は精力的に各地を訪れていた。それらしき建物はそれなりに残存していた。現在は住宅地になっている。

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小橋から東山行きに乗車して、終点の東山へ。小橋は往時の岐阜を彷彿とさせる、カラー舗装のみの安全地帯のない電停だった。

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東山に到着し、全線完乗となった。帰りは再びMOMOに乗車。今度の車内は白を基調としたものだった。岡山駅に戻り、山陽本線で福山へ。今夜はここで一泊する。宿泊したのは駅から徒歩数分の福山ターミナルホテル。福山で泊まった理由は、自由軒に行きたかったからである。ホテルからは徒歩圏で、食堂と酒場がミックスしたようなコの字カウンターの店だった。何を食べたのかよく覚えていない。カープ戦の地上波中継がなく、NHKのデータ放送の速報がずっと表示されていた。

2日目 福山→あき亀山→三次↔宇都井
・可部線乗りつぶし
福山を10時ごろに出発し普通列車で広島へ。あき亀山行きに乗り換えて、可部線を乗りつぶす。可部線は広島の郊外を走る路線で、沿線には住宅が多い。可部から先の終点・あき亀山までは、一度廃止となった区間が復活した。しかも以前は非電化だったが、新たに電化もされた。終点のあき亀山は無人駅だが留置線を備えている。列車本数はおおむね1時間に2~3本ある。改札は簡易型で不正乗車が心配である。

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駅から少し歩いた山の麓に旧河戸駅の待合所?が保存されている。「カープの試合見に行こうで!」と書いてあって、こんなところでも威圧されたような気がした。

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・天空の駅・宇都井へ
再びあき亀山から可部線に乗って広島に戻り、芸備線に乗り換えて一路三次へ。ホテルにチェックインし、荷物を置いてから駅に引き返し、三江線の浜原行きに乗り込んだ。

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キハ120の単行だが、車内には余裕があった。江津までは浜原で乗り換えて到達できる。三次の街を抜けると右手に江の川が見えてくる。川幅は広く、両岸には山が迫る。一部の列車が通過する長谷だが、この列車は停車した。

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筆者は宇都井で下車した。宇都井は高架の途中にある駅として有名で、一緒に降りた男も間違いなく同業者だった。降りたとたんに大雨が降り出した。ホームは1面1線で、眼下には石州瓦の家々が見える。

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ホームのすぐ横には待合スペースがある。地元の子どもが書いたと思われる自販機までの案内が掲示してあった。折り返しの三次行きまでは1時間20分ほど。雨が弱まるのを待って階段を下りてみる。構造はまさに公団住宅のそれである。下りたところにトイレがある。右に進んで駅を眺める。高架橋に取って付けたような構造をしている。鉄建公団が造った路線の究極を見るようである。

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少し離れた位置からも撮影。狭い谷あいに田んぼが広がっている。

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すっかり暗くなり、三次行きに乗って来た道を戻った。同業者も同じ行程だった。効率的にこの駅を訪れる方法は限られるため、やむを得ないだろう。この日宿泊するのは、駅から右方向に歩いて10分ほどの場所にある三次グランドホテル。三次はなかなか宿が取りにくい町だが、少し前に予約して値段も普通だったと思う。すぐ近くのラーメン屋で広島つけ麺を食べた。辛味なしとあったので1辛にしたら、思ったより辛かった。具材や麺は冷やし中華のそれな感じだった。つづく。

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